不登校は法律違反で逮捕されるの?義務教育とは

小学生白書Web版』202021年9月号調査によると、小学生が将来なりたい職業の総合ランキングで「YouTuberなどのネット配信者」が2位にランクインしています。

学校に行かずにYoutubeを配信している小学生の少年革命家ゆたぼん氏などいるようですが、いじめや精神的不安など、明らかに不当な理由で学校に行かずにYouTuber活動をしている子供を容認する親は、義務教育を受けさせる義務(就学義務)違反となり逮捕さるのではないか?このような親は、子どもに義務教育を受けさせる義務(就学義務)に違反しており、そのような活動で逮捕されることがあるのか、という疑問の声もあります。

  • 不登校は義務教育違反なのか?
  • 子供の自由で学校に行かなくていいのか?
  • 保護者の責任はないのか?
  • 逮捕はされるのか?

このような疑問について調べてみました。

目次

義務教育とは

義務教育は憲法26条に基づき、すべての日本国民に保障さている制度です。

すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

憲法26条

これは小学校から中学校までの9年間は“保護者”が子供に教育をさせる義務があるということです。

親が学校に通わせる責任は?

学校教育法17条3項、学校教育法施行令20条、同21条によると、正当な理由がないにも関わらず保護者が就学義務を疑われた場合、教育委員会から子供を通学させるよう保護者に対して督促をすることになっています。

保護者が教育委員会からの督促に従わない場合、学校教育法144条に基づき10万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

正当な理由ってなに?

一般的には病気やイジメなど、通学が難しいと判断できる理由が必要です。

不登校は正当な理由?

子供が自らの意思で不登校を選んでいる場合、正当な理由として扱われます。

子供は義務教育ではなく権利教育?

義務教育とは保護者に課せられる責任です。育児放棄や虐待などから子供を保護することが目的となっています。

一方、子供には教育を受ける義務はなく、教育を受ける権利があると言えます。

学校に行かないと子供に罰則はあるの?

義務教育期間に通学しないことで罰せられることはありませんし、子供の自由意思で権利を放棄をする(不登校の選択)ことも可能です。

小学校不登校でユーチューバーをやって逮捕されないの?

逮捕される可能性はかなり低いと言えます。

しかし逮捕はされなくても10万円以下の罰金に処せられる可能性はあるので注意が必要です。

督促状が発行されることから犯罪の隠匿は難しいと判断されます。逃亡を図る場合や子供に嘘をつくように教養した場合は児童虐待防止法、児童福祉法などで逮捕される可能性はあります。

したがって、子供はもちろんですが親も逮捕される可能性はほぼありません。

小学生がお金稼ぐのはいいの?

なんら問題はありません。しかしながらYouTubeは13歳未満のアカウント作成を禁じていますので、その点は注意が必要です。

まとめ:義務教育は学校に行かなくてもよい場合も有り、逮捕される可能性もほぼない

今回まとめてみて義務教育は保護者に対する義務であり、子供にとっては権利であるということがお分かり頂けたかと思います。

学校に行く権利と学校に行かない権利というのは教育の大きな課題の1つではないでしょうか。

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